ソフトバンクの通信費とPayPayカード特典、実際に計算したら複雑すぎた
結論から言います。
ソフトバンクの「割引後料金」が使えるのは、家族3人で加入・SoftBank光かAirに加入・PayPayカードゴールド(年会費11,000円)で支払う、この3条件をすべて満たした人だけです。
この条件を満たさない場合、通信費は基本料そのままかかり、年間で数万円単位の差になります。
前編では本体価格・査定基準・保証パックの話をしました。今回は、その先にある「毎月の通信費」と「PayPayカードの特典」について、実際に数字を出しながら見ていきます。


前編も見たけど、今度は通信費の話?まだ何か出てくるの〜?

うん。
「安く見える価格」には、だいたい条件がついているんだ。
今回もそれを一つずつ確認していくよ。
ソフトバンクの料金プランを整理
まず、ソフトバンクの主な料金プランを並べてみます。
「翌月から割引後料金」として案内されている金額は、こうなっています。
- テイガク無制限(ギガ無制限):
5,148円/月 - ペイトク2(ギガ無制限、PayPayポイント還元重視):
7,678円/月 - ミニフィット2(〜2GB/〜5GB、小容量向け):
3,058円/月(2GB以下の月)
ここだけ見ると、無制限プランでも月5,000円台からという印象を受けます。
“割引後料金”の正体
ですが、この価格には注釈がついています。
「家族3人で加入」「SoftBank 光・Air加入」「PayPayカード ゴールド(年会費11,000円)で支払い」の3つを満たした場合の金額、というのがその内訳です。
つまり、一人暮らしで契約していたり、自宅の光回線を他社にしていたり、支払いを別のカードにしていたりすると、この価格にはならないということです。

えー!3つも条件があるの!?
そんなの誰でも満たせるわけじゃないよね。

家族・光・カード。生活の全部をソフトバンクに寄せて、初めて出る価格だ。
素の基本料で計算するとどうなるか
条件を1つも満たさない場合(一人暮らし・光回線が他社・カード払いも別)の「基本料」で計算すると、こうなります。
- テイガク無制限:
8,809円/月 - ペイトク2:
11,592円/月 - ミニフィット2(〜2GB):
5,784円/月
逆に言えば、光/AirセットやPayPayカードゴールド払いだけでも当てはまれば、その分の割引(光セットで1,100円、カードで550円)は個別に適用されます。
「家族3人以上」の家族割だけが人数条件付きの割引、というのが正確な整理です。
自分の使い方と比較してみる
僕自身は日本通信SIM(50GB・2,178円/月)を使っています。
前編で紹介したペイディあと払いプランApple専用(6,105円/月・36回払い、金利0%)で同じiPhone18 Proを買うとすると、月々の負担はこうなります。
- 自分の場合:2,178円+6,105円 = 8,283円/月
- ソフトバンク+テイガク無制限:990円+8,809円 = 9,799円/月
- ソフトバンク+ペイトク2:990円+11,592円 = 12,582円/月
差額にすると、テイガク無制限で月1,516円(年間約18,000円)、ペイトク2で月4,299円(年間約52,000円)です。
データ容量そのものは無制限プランの方が上ですが、月50GBあれば普段使いで困ることはほとんどありません。
それだけの容量で、これだけ差額が出るなら、コスパとしては十分見合っていると感じます。


容量は無制限の方が上なんだ。
でも50GBもあれば普通は困らないよね?

うん、よほどの大容量ユーザーでなければ十分だよ。
それでこの差額なら、無制限にこだわる理由は薄いと思う。
PayPayカードゴールドの複雑さ
もう一つ気になったのが、PayPayカードゴールド(年会費11,000円)の特典です。「年会費が実質無料」という案内がありますが、実際の仕組みはこうなっています。
- 初年度:
入会で5,000ポイント+年間100万円利用で6,000ポイント=合計11,000ポイント - 2年目以降:
年間100万円利用で単独11,000ポイント
つまり、毎年100万円(月あたり約8.3万円)をこのカードで使い続けないと、年会費が実質無料にはなりません。
しかも計算してみると、年間100万〜220万円の利用ならお得ですが、それを超えて使う人はむしろ前の還元制度より損になる境界線があります。
「たくさん使えば使うほど得」という単純な話ではないんですね。

えー、年間100万円も使わないと年会費が無料にならないの!?
私、そんなに使わないよ〜。

しかも220万円を超えて使う人は、逆に前の制度より損になるらしいよ。
単純に「たくさん使えば得」というわけじゃないんだ。
それに、年会費11,000円は契約時に確実に先取りされ、後からポイントで相殺する仕組みです。
しかもそのポイントには受け取り期限や失効のルールもあり、出金・譲渡もできません。
この辺りはカード単体でも掘りごたえのあるテーマなので、詳しい損益計算は別記事でじっくりやろうと思います。
大手キャリアの4大特典を検証
通信費だけでなく、大手キャリアならではの特典もあります。
ソフトバンクの場合、こんなラインナップです。
- SoftBank Starlink Direct:
衛星とスマホの直接通信。
山や海など、地上の電波が届かないエリアでSMSなどが使える - 海外データ放題:
200以上の国・地域で追加料金なしでデータ使い放題 - Fast Access:
駅や繁華街など混雑した場所でも、5G通信が速くなる - JAPANローミング:
災害などでソフトバンクの回線が使えなくなった時、他社の回線を借りられる
聞くと「さすが大手」という感じがしますが、一つひとつ見ていくと、少し引っかかる点もあります。

すごい!
衛星と繋がったり、海外でも使い放題だったり、さすが大手だね!

ただ、中身はちゃんと見ておいた方がいい。
次で確認する。
JAPANローミングの誤解
特に注意したいのがJAPANローミングです。
「災害時もつながる安心」という案内を見ると、災害時は普通に家族に電話できると思ってしまいますが、実際には2つの方式があります。
- フルローミング方式:
通話・緊急通報・SMS・データ通信が使える - 緊急通報のみ方式:
110番・118番・119番のみ、呼び返し不可
どちらの方式になるかは、その時の状況次第で決まります。
つまり「災害時は絶対に家族に電話できる」という保証ではなく、状況によっては緊急通報しかできない可能性もある、ということです。

え、災害の時に家族に連絡できないかもしれないの!?
それは知らなかった…。

可能性がある、というだけだ。
過信はしない方がいい。
海外データ放題についても、実際に使うにはアプリでの事前手続きが必要です。
これはトリファやAiraloといった海外用eSIMアプリと同じ手間なので、「大手だから手続きなしで使える」というわけではありません。
格安SIMを使っていても、こうしたアプリを別途入れれば同じことができます。
大手の安定性は正直評価する
ここまで細かい特典には懐疑的なことを書いてきましたが、通信品質そのもの、そしてサポート体制については、正直に評価したいと思います。
大手キャリアは通信網への投資規模が違いますし、店舗でのサポートも充実しています。困ったときに実店舗に駆け込める安心感は、格安SIMにはない部分です。
ただ、これは「Fast Accessがあるから」「JAPANローミングがあるから」という個別特典の話とは別の軸だと考えています。
通信品質・サポートという土台の部分と、細かい特典の実効性は、分けて評価するべきだと思います。

通信の土台と、細かい特典は別モノ。
ここはちゃんと分けて考えたいところだね。

批判ばかりじゃなくて、ちゃんと良いところも認めるんだ!
なんか信頼できるね。
格安SIMで十分説
僕自身の結論は、上手に使えば格安SIMで十分というものです。
お昼の時間帯や夕方など、みんなが使う時間は通信速度が落ちやすいのは事実ですが、これは対策できます。
- お昼の時間帯は、事前にダウンロードしておいた動画や映画を見る
- 電話は普通に使える
- X(旧Twitter)などの軽いアプリも問題なく使える
- ストリーミングでの動画視聴だけは厳しい
仕事で通信品質が絶対に必要という人でなければ、この程度の工夫で十分だと感じています。

お昼はダウンロードした動画を見ればいいんだ!
それなら全然困らなそうだね。

そうそう。
仕事で使わない限り、その工夫で十分だと思うよ。
日本通信SIMのような格安SIMの実体験は、こちらの記事でも詳しく書いているので、気になる方はどうぞ。

格安SIMは試しやすい
もう一つ、格安SIMの強みは「試しやすさ」です。
僕が使っている日本通信SIMは、いつでも解約OKで、解約金はかかりません。
他の格安SIMも、2019年の法改正以降、解約金0〜1,000円程度まで下がっているところが多いようです(会社によって条件が異なる場合もあるので、契約前に確認してみてください)。
大手キャリアのように2年縛りで縛られる心配がないので、「使ってみて合わなければやめる」という選び方ができるのも、格安SIMの気軽さだと思います。

気軽に試せるなら、とりあえずやってみようかなって思えるね。

迷っているなら、まず試す。それでいい。
まとめ:向いている人
- 割引後の安さには「家族3人・光/Air・PayPayゴールド」という3条件がついている
- 素の基本料で計算すると、年間2〜5万円ほど自分の使い方より高くなる
- PayPayカードゴールドは、年間100万〜220万円の利用が損益の境界線
- JAPANローミングは「絶対に電話できる」わけではない
- 大手の安定性・サポートは評価できるが、個別特典は効果を過信しない方がいい
向いているのは、通信品質やサポートの手厚さをお金で買いたい人、そしてPayPay経済圏の仕組みを理解して使いこなせる人だと思います。
逆に、そこまで条件を満たせない、または大容量を安く使いたいという人には、格安SIMの方が合っていると感じました。
前編・後編を通して、僕の結論は変わりません。
本体は一括かペイディで買い、通信は自分に合ったプランで、というシンプルな選び方が、結局一番損をしない方法だと思います。

前編・後編、両方読んでくれた人は、もうかなり詳しくなったはずだよ。
自分に合った選び方を見つけてもらえたら嬉しいな。
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